新車を買うときにあれやこれや選ぶのが楽しいのがオプション選び。
ついつい「あれもこれも」になったり、ディーラーマンのおすすめを聞いてしまったりで、
実は買ったけれど使わないというオプションが多いのではないか、というのが企画の発端で
雑誌「ベストカー」が公表しています。
クルマの装備には、標準装着されている品目と、ユーザーが必要に応じて個別に装着するオプションパーツがある。
オプションパーツは、標準装着品と同じように生産ラインで組み付けられるメーカーオプションと、販売店や物流センターで取り付けるディーラーオプションに分かれる。
メーカーオプションには、緊急自動ブレーキ、スライドドアの電動機能、ガラスルーフなど装着に手間を要する装備が多い。
ディーラーオプションは、フロアマットやカーナビなど、比較的容易に取り付けられる装備が中心だ。
オプション装備は、もちろん装備品として必要なユーザーも多いから設定されているが、実際には使用頻度が少ない装備も多い。
ここでは10品目の代表例を挙げて考えたい。
【リーディングランプ(オプション価格の相場:1.5~2万円)】
後方に向けて照射するランプで、リヤフォグランプとも呼ばれる。
【ヘッドランプクリーナー(1~2万円)】
ヘッドランプに洗浄液を吹きつけて、汚れが付着したヘッドランプをキレイにする装備。
【寒冷地仕様(1.5~4万円)】
文字通り寒冷地で使うための仕様で、さまざまな低温度対策が行われる。
【応急用スペアタイヤ(1~1.5万円)】
今はタイヤパンク応急修理キットを標準装着する車種が多い。
【おくだけ充電(1.5~2.5万円)】
携帯電話をおくだけ充電(ワイヤレス充電器)の上に置くと、コイル間の電磁誘導によって充電が行われる。
【オフロードSUVに装着される後輪のデフロック(5~7万円)】
悪路向けのオフロードSUVは、センターデフ式、あるいはパートタイム式の4WDシステムを使う。
これらにはセンターデフのロック機能に加えて、後輪のデフロックもオプションなどで設定されていることがある。
【ガラスサンルーフ(10~12万円)】
かつてはサンルーフと呼ばれ、スチールパネルがスライドして開く方式だったが、今はガラスルーフが増えた。
ただし喫煙者が減った今、換気を積極的に行う必要性も薄れてきた。季節によっては、ガラスルーフを開いた時に車外から花粉を含んだ風が大量に入ってくるため、
装着したことを後悔するユーザーもいる。オプション価格がかなり高いことも難点だ。
【パワーバックドア(5~7万円)】
ミニバンやSUVに見られる装備で、リヤゲートを電動で開閉できる。これもオプション価格に見合う装備か否かは、ユーザーの使い方によって異なる。
荷室をほとんど使わなければ、電動の開閉機能を作動させる必要もない。
【SUVに装着された3列目のシート(7~15万円)】
エクストレイル、ランドクルーザープラドといったSUVは、2列シートの5人乗りに加えて、3列シートの7人乗りも用意する。
3列目をメーカーオプションとして設定しているわけではないが、実質的には同じことだ。
5人乗りと7人乗りの価格差は車種によって異なるが、おおむね後者が7~15万円高い。この金額がオプション価格と考えれば良い。
「3列シートの7人乗り」であればミニバンのように使えそうだが、実際はかなり違う。
SUVに多人数で乗車すれば、ドライバー以外の全員が、窮屈な座り方を強いられるわけだ。
「大勢で乗車できた方が便利」という感覚で装着すると、結局は使わずに終わって後悔することもあるだろう。
【クールボックス(5~7万円)】
クールボックスとは、センターコンソールなどに装着された冷蔵庫で、小さなボトルなどを冷やすことができる。
人気のない場所を長時間にわたって走る時は便利だが、今はあちこちに24時間営業のコンビニエンスストアができた。
高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにも、自動販売機が多く設置されている。
必要な時に休憩を兼ねてクルマをとめて、買い物をすれば良いだろう。便利だと思って装着しても、意外に使われない装備だ。